「年収を上げたい」——キャリア相談の場で、この言葉を聞かない日はありません。生活のためにお金は大切ですし、家族がいればなおさらです。ただ、約4,000件のキャリア相談に携わってきた中で感じるのは、「年収を上げること」と「幸せになること」は、必ずしもイコールではないということです。年収を上げる前に、一度立ち止まって考えておきたいことをまとめました。
なぜ「年収を上げること」が目的になってしまうのか
就職ランキング、平均年収ランキング、求人サイトの年収表示、SNSで紹介される高年収の仕事。こうした情報に日常的に触れていると、「年収が高い=良い仕事・良い人生」というイメージが、知らないうちに刷り込まれていきます。
その結果、「何のために年収を上げたいのか」が抜け落ちたまま、「とにかく年収を上げる」ことそのものが目的になってしまうケースを、相談の現場でよく見かけます。
年収を上げる前に整理しておきたい3つの問い
年収の話をする前に、次の3つを自分に問いかけてみてください。
- その年収で、何を手に入れたいのか(家族との時間、教育費、住宅、将来への安心など、具体的な生活のイメージ)
- その年収を得るために、何を差し出すのか(時間、自由、今の人間関係、挑戦したい仕事など)
- 今の選択は、誰かに決められたものか、自分で選んでいるものか
この3つを整理すると、「年収を上げたい」という言葉の裏側にある、本当の目的が見えてくることがあります。目的があいまいなまま年収という数字だけを追いかけると、たとえ年収が上がっても、次はさらに高い数字を追いかけることになり、「何のために働いているのか」が見えなくなってしまいます。
年収が高くても苦しい人、高くなくても納得している人の違い
相談を受けていて感じるのは、仕事に満足している人は、必ずしも年収が高い人ではないということです。共通しているのは、「これは自分で選んでいる」という感覚を持っていることです。
会社員として働く、転職する、副業する、起業する、あるいは今の会社に留まる——どれが正解ということはありません。大切なのは、その選択を自分の言葉で説明できるかどうかです。「今の会社は正直好きではないが、家族との生活を守るために今はここで働く」という選択も、立派なキャリア判断です。
実際の相談ではどう整理するのか
Reselectでは、「年収を上げたい」という相談であっても、いきなり転職や年収交渉の話から始めることはありません。まず「何を大切にしたいか」「今の仕事はそのために役立っているか」「今の選択を5年続けたらどうなるか」を一緒に整理していきます。
たとえば3年後・5年後の市場価値に不安を感じた40代男性の相談事例では、年収や市場価値への漠然とした不安を、現職継続・異動・転職という複数の選択肢に分解し、比較したうえで結論を出しています。「年収を上げたい」という言葉の奥にある本当の目的を整理することが、遠回りに見えて一番の近道になります。
絶対中立というスタンス
Reselectのキャリア相談は、転職・現職継続・副業・起業のどれかを前提にしません。どの企業やエージェントとも提携せず、成果報酬型のビジネスモデルも採用していないため、「年収が上がる選択」に誘導する理由がないのが特徴です。年収を上げる選択に至ったケースも、年収以外の価値を優先して現職に残る選択に至ったケースも、どちらも実際のコンサルティング実績一覧で公開しています。
よくある質問
Q. 年収を上げたいという相談でも大丈夫ですか?
もちろんです。「年収を上げたい」という相談は非常に多く、そこから「何のためにその年収が必要か」を一緒に言語化していきます。
Q. 年収交渉や転職ノウハウを教えてもらえますか?
ノウハウの提供よりも先に、目的の整理を重視しています。目的が明確になったうえで、必要であれば手段としての転職や交渉についても一緒に考えます。
Q. 年収を上げない選択を勧められることもありますか?
はい。絶対中立というスタンス上、年収を上げることを前提にしません。現職継続や、年収以外の価値を優先する選択に至ることも珍しくありません。
年収の前に、目的を整理してみませんか
「年収が上がれば幸せになれる」という考え方を、一度疑ってみることが、自分の人生を自分で選ぶための最初の一歩になります。年収を前提にしない個別キャリア相談で、まずはあなたの目的から一緒に整理しませんか。個別キャリア相談はこちら
