現状に不満がない人ほど危険?点・線・面で考えるキャリア戦略

現状に不満がない人ほど危険?点・線・面で考えるキャリア戦略

給料も悪くない。人間関係もまぁまぁ。仕事内容も特別きつくない。プライベートもそこそこ充実している。
──でも、どこか満たされない。

「このままでいいのか?」と頭をよぎることはありませんか?

実は、“そこそこ満たされている人”こそが一番危ういのです。
なぜなら、不満が明確な人よりも「大きな不満がない人」のほうが、将来のキャリアでつまずくリスクが高いからです。


■ 点・線・面で見る「今のあなた」

キャリアを考えるとき、僕はいつも「点・線・面」で自分を見つめ直すことをおすすめしています。

点=いまの環境

今の仕事に不満がない。それは素晴らしいことです。でも、“今”だけを切り取れば、それは「点」でしかありません。

評価してくれる上司が異動したら?部署が縮小したら?AIや自動化で今の仕事が減ったら?

「点」で見れば安定でも、「線」で見ると脆いケースは多いのです。

線=過去から未来へのつながり

これまでどんな経験を積み重ねてきたか。そして、その延長線上にどんな未来が待っているのか。

今の仕事は、あなたの未来の選択肢を広げていますか?それとも、今の会社でしか通用しないスキルに閉じ込められていますか?

たとえば社内調整が得意な人。社内では頼られても、社外では評価されづらい──そんなギャップが起こりやすいのです。

面=スキルの広がり

「他社でも通用する力」や「他分野にも応用できる経験」があるか。これが“面の広がり”です。

点(現在)×線(積み重ね)×面(広がり)の3つがそろうと、キャリアは一気に安定します。


■ 「そこそこ」のメリットとデメリット

そこそこ満たされている状態にはメリットもあります。

  • 心が安定している
  • 無理せず生活ができる
  • 人間関係のストレスが少ない
  • 生活リズムが整う

しかし同時に、重大なデメリットもあります。

  • 危機感が薄れる
  • 挑戦の意欲が減る
  • 市場価値を客観視しなくなる
  • 惰性で続けても「それなり」に評価される

この「惰性の評価」こそが最も厄介
「まあ、あなたでいいか」と言われる立場ほど、気づかぬうちに可能性を閉ざしています。


■ キャリア相談で見た「そこそこ層」の共通点

僕のもとには毎月100名以上のキャリア相談があります。その中で最も多いのが「そこそこ満足しているけど、このままでいいのか不安」という層です。

事例①:30代女性・事務職Aさん

「仕事は嫌いじゃない。人間関係も悪くない。でもスキルが伸びてる感じがしない」

社内では頼られていましたが、同業他社で評価されるスキルが少ない状態。
“辞めたい理由がない”というのが、むしろ最大のリスクでした。

事例②:40代男性・メーカー勤務Bさん

「給料もそこそこ。部下もできて安定しているけど、成長している実感がない」

10年間、社内調整や会議運営が中心。転職市場でスキルを棚卸ししても、汎用的な経験が少なく、本人も「自分の市場価値がわからない」と話していました。

それは“安定”ではなく、“変化のない停滞”だったのです。


■ 「動く理由」がない人ほど、将来動けなくなる

人は痛みがないと変わりません。
「まあいいか」と思える環境は、キャリアにおいて最大の麻酔薬です。

無理に転職する必要はありません。ですが、“動ける準備”をしておくことは必要です。

市場が変わるスピードは想像以上。5年前に当たり前だった仕事が、今はAIや外注で代替されています。
「転職すれば安泰」という時代ではありません。

だからこそ、「今、困っていない人」こそキャリアを見直すべきなのです。


■ 僕自身も「普通」ができなかった

正直に言うと、僕も“普通の会社員”としては続きませんでした。
大手人材エージェントで企業開拓数No.1を取ったけれど、組織の働き方に馴染めなかった。

入院も経験し、「頑張ってるのに報われない」「普通に働くって、こんなに苦しいのか」と感じた時期もあります。

そこからキャリアを根本から見直しました。
転職でも、副業でも、起業でもない。
“自分が納得できる働き方”を設計するという方向に。

結果、「絶対中立のキャリア支援」という立場にたどり着いたのです。


■ 「やりたいこと」よりも「納得感」

最近は「やりたいことを見つけよう」と言われますが、実際の相談では「やりたいことがない人」のほうが圧倒的に多いです。

でもそれでいい。大事なのは、“納得して選べるか”どうかです。

納得して働けていれば、多少忙しくてもストレスは軽くなります。
逆にどんなにホワイトな職場でも、納得していなければ消耗します。

「納得感のない安定」は、やがて大きな歪みになります。


■ 「点」で満足せず、「線」と「面」で未来を描く

「今の給料で困ってない」「人間関係も悪くない」──それは素晴らしいことです。

しかし、「この状態がいつまで続くのか?」
「この経験がどこまで通用するのか?」を考えておくこと。

未来に備えるとは、転職の準備ではなく、
“今の延長線上でどんな未来を生きるか”を見つめ直すことです。


■ 行動する勇気より、「理解する習慣」を

いきなり動く必要はありません。まずは理解することから始めましょう。

  • 自分のスキルの棚卸し
  • 社会構造の理解
  • 仕事の「価値の源泉」を把握する

副業や資格、転職といった“手段”よりも、
「なぜそれをやるのか?」を理解することが本当の第一歩です。


■ まとめ:そこそこ満足している今こそ、立ち止まろう

「今のままでも悪くない」──そう思えるあなたへ。

現状に不満がない人ほど、今こそ立ち止まる時間を取ってください。

「点」で満足するのは簡単。
でも、「線」と「面」で未来を描ける人こそが、本当の意味で安定している人です。

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僕が提供している絶対中立のキャリア相談では、以下を大切にしています。

  • 転職・現職・副業・起業を前提にせず、選択肢を広く見る
  • 5年後・10年後から逆算して方向性を設計する
  • 組織の都合ではなく、あなたの未来を基準に判断
  • どこの企業・エージェントとも提携せず中立性を保つ

あなたが「自分の手で未来を選べるようになる」。その支えになれたら嬉しいです。

 

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